能登半島地震の被害と原発関連地をめぐる(模擬tour)~番外編

能登半島地震

紹介 尾形正宏

2024年能登半島地震により,輪島市門前町の外浦の海岸は大きく隆起し,研究者をも驚かせました。
マスコミでも,本編「輪島・志賀編」で紹介した鹿磯(かいそ)漁港黒島漁港の隆起のようすが何度も放映されました。鹿磯漁港では最大4mの隆起が確認されたのでした。
しかし,その後,鹿磯漁港から約1.7㎞に北側にある深見(ふかみ)漁港付近の隆起がさらに激しいことを,わたしの友人(和田さん,北野さん)からの情報(Facebook)で知りました。
そこで,今回,その友人の許可を得て,深見漁港付近の土地の隆起と被害についてご紹介します。

輪島市門前町深見漁港…5.2mの隆起を確認!

鹿磯漁港から深見の方へ行く道路ですが,現在(2024年12月)は,まだ一般車両は通行止めで,工事関係者や地元住民だけの車の通行が許されています。
だからこそ「番外編」なんです。
一応,地元能登半島地区住民だと判断して,自己判断で進んでいきました。工事の邪魔にならないように,見学も12時~13時,お昼休みの間を狙っていきました(思ったとおり,工事はしていませんでした)。

Googleマップから取り出した風景(PrintScreen,2024/12/3)
鹿磯漁港を超えたあたりの海岸線(2024/12/2)

鹿磯漁港を超えるとすぐ,左手の海一面に真っ白な岩盤が広がっています。隆起した地形をいろいろ見てきたわたしでも,とても異様な光景に見えました。
上のパノラマ写真の左側が鹿磯漁港の裏,右手が深見側です。撮影した時は小雨が降っていたので,岩の白さはあまり際立って見えませんが,本当に白かったです。

深見漁港から見た,隆起した「岩のり場」

海を隔てた向こう側に,隆起してむき出しになった白い岩が続いています。白い岩の上面がとても平らに見えますが,ここは岩のり場として整地されていた場所のようです。門前町観光協会さんのFacebookには「場所は輪島市門前町深見地内です。岩のりは波が強く当たる岩場などに自生します」という書き込みとともに,下写真のような「岩のり採り」の様子が紹介されていました。
左写真のずっと奥の岬に見えるところが,わたしが写真を撮った深見漁港だと思われます。

「岩のり採り」の様子

門前町観光協会さんのFacebook(2021年1月15日の記事)

かつて岩のり場だった場所は,ご覧の通りの隆起し,海面からはずっと上になってしまいました。もう岩のり採りをすることは,かないません。

5m以上の隆起

友人(北野進さん)のブログに掲載されていた写真(2024年9月8日撮影)を紹介します。
先ほど紹介した岩のり場(上記マップ・黄色の楕円)と,深見漁港のさらに奥にある場所(上記マップ・黄色の四角)だと思われます。
人と比べても,隆起した部分がいかに高くなっているかが分かると思います。

深見漁港へ行く道は,いたるところで岩が崩れていました。これじゃあ,一般車を通すことはできないと思います。
また,日本海に注ぐ深見川の河口付近は,9月の豪雨で大きく崩れてしまったようです。

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