日食と記念撮影
ホテルに帰ったわたしは,鏡を使ってホテル前の駐車場からホテルのロビーに向かって太陽の影を映し出してみました。
外で鏡を使ってやっているときには,回りも明るくてよく見えなかった「鏡の太陽」でしたが,今度は部屋の中に映すのでうまくいきました。
鏡は縦横約9センチ。
駐車場からホテルの玄関のガラスを通過して,うしろの壁に映し出された「太陽」はちゃんと欠けています。
最初は「この人,何をやっているのだろう」と思っていたふうのホテルの従業員たちも,なにやら集まって話を始めています。
「あれは太陽だぞ」
って言っているんです。たぶん。
最初,ツアー客たちは,
「これはおもしろいね。考えつかなかった。」
といいながら,「鏡の太陽」の写真を撮っていました。
が,そのうちこの「鏡の太陽」の下で仲良く並んでつぎつぎと記念写真をとっているではありませんか。
私は駐車場にいて,少しずつ傾いていく「鏡の太陽」を調節していたのです(鏡の太陽は放っておくと沈んでいくのです)が,せっかくなので連れ合いと2人で記念写真を撮ってもらいました。
こうして2人で写真を撮ってもらうなんて,何年ぶりだろう…。
「鏡の太陽」を下にしてみると,なんと「影絵遊び」ができるではありませんか。
一緒に来ていた子どもたちにやってもらいました。
日食の太陽で遊ぶ子どもの姿も,なかなかおもしろいものです。
きれいな日食の写真なら,国立天文台にまかせておけばいい。
私たちのような素人が記念に残すとすれば,こういう写真もおもしろいですね。
もっとはやく気がつけば,いろいろと遊べたかも。
例えば,三日月の太陽にぬいぐるみを乗せたりとか…。
こうして遊んでいると,外にいたホテルマンが鏡に近づいていくのが見えました。そして,ずっと鏡とこっち(ホテルの中)を見ています。
「これは,鏡をハズされたり,捨てられたりするかもしれない」
と思った私は,あわてて駐車場に戻り,
「もう5分ぐらいだけ,このままにしておいて下さい。」
と日本語で言いました。
ホテルマンは
「私は中国語しか分かりません。」
みたいなことを中国語でいっていたので,身振り手振りと,ちょっと知っている中国語で再度お願いしました。
それで,ちゃんと通じたのかどうかは分かりませんが,近くにあった「駐車禁止」の看板を,鏡をおいてある場所に移動してくれました。
ありがたいことですねえ。
ホテルの部屋にもどり荷造りをして,11時ごろにホテルを出発しました。
ホテルの玄関の前には,あの優しいホテルマンが立っていました。私は「謝謝」と,お礼を言ってホテルを出ました。
男性もとても気持ちの良い笑顔をかえしてくれました。
こうして,ホテルの従業員とも一緒にみることができた日食ツアーが終わりました。
昼食時,なぜか私を真ん中にして「西湖ビールで乾杯しよう」ってことになりました。
YouTube「皆既日食2009@杭州」
わたしが杭州で見たのと同じような映像もYouTubeにいくつか掲載されていました。そのうちの一つが下の映像です。日本語が聞こえてきます。まさに,わたしは,この近くにいたのです。
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