珠洲たの通信・2020年11月号

 いやー,どこまでいくんですかね,コロナ。経済も大切だし,なによりも命が大切だし。「インフルエンザよりは死んでいない」「騒ぎすぎ」という意見もあることは知っていますが,重傷者が多くなればなるほど,医療崩壊が起きることも確か。インフルエンザによる医療崩壊なんて聞いたことがないし。「どうにか収まっておくれ」と願うしかありません。神頼みです。
 さて,今年1年,どんな年でしたか? わたしたちの仕事は年度で区切りがあるので,今年1年といっても,なにか中途半端になってしまいますね。ただ,やはり,テレビなどにも影響されてどうしても「今年1年」って思ってしまいます。でもでも,振り返るときは,やっぱり4月からのことだったりします。
 わたしにとっては大きな転換期でした。しかしこれもコロナのせいで,知らないうちに不時着させられたという感じで,次の世界に足を踏み入れました。で,今になっても,まだまだ自分の生活リズムができているとは言えません。現役時代と比べて,なんとなく時間を無駄に過ごしているようでもあり,かえって有意義に過ごしているようでもあり…。
 今日,12月11日のことでいうと,朝4時前に目が覚めたので,NHKBSプレミアムシネマの映画を一本鑑賞。その後,犬の散歩。朝ご飯づくりに朝食。ゴミ出しの後,少しだけ掃除機で部屋の掃除。午前中2時間,バイトのテープ起こし。休憩中に鉢植えや網戸を片付けたり,若干の本の整理をしたり。軽く昼食を食べた後,午後はこうして通信を打っています。

■11月の例会の参加者(6名)
 K.H   Mi.S   T.N   M.K   Ma.S  M.O  

資料の紹介

1 「珠洲たのレポート11月号」 B5  4p  K.H
 先月の通信で「5GのiPhoneが気になるというHさん,購入するのでしょうか」と書いたのですが,ついにiPhone12を買ったそうです。いやーさすがですねえ。ウラヤマシイ。
○板倉聖宣他著『板倉聖宣の考え方』(仮説社)
○ヨシタケシンスケ著『ころべばいいのに』(ブロンズ新社)
○五木寛之著『白秋期』(日経新書)
○齋藤孝著『大人の読解力を鍛える』(幻冬舎新書)
○CD:ドリカム『DISCO PRIME』
 生前,板倉聖宣さんが書かれた著作は膨大なものです。今からそれをひとつずつ読破するのはたいへん時間がかかります(でも,わたしは,ぜひ,手に入る全著作を読んで欲しいと思いますが)。そこで,エキス本『板倉聖宣の考え方』をお勧めします,ということです。本書には,板倉さんの文章の一つ一つについて,犬塚清和さん(故人)と小原茂已さん(仮実研新代表)の言葉が添えられているので,とても理解しやすくなっていると思います。ぜひ,手に取って読んでみてください。
 また他の本からの「気になる言葉」もいろいろとあげてくれました。
 今月は4ページ目に「コーヒーブレイク」というコーナーが設けられて,Hさんの近況や思いが綴られていました。これがおもしろい。退職後の生き方を考えるなかで,五木さんの本から「孤独の歓びを見つける」なんて文章を紹介しながらも,友人に誘われてグランドゴルフを楽しんでいる姿がある。みんなから「矛盾だ!」と指摘されながらもニコニコ。だって,一人でいるときには「孤独を歓び」とし,外に出たときには会話を楽しむ。これ矛盾じゃないですね。いい生き方です。 

2 「ただただ淡々と」 B5   4p    M.S
 文化祭の改革,そして実践の結果を報告してくれました。
 「大きく変えたことはおおよそ成功だったと思います」という総括。とてもよかったです。劇がなくなったことよりも「ブースで生き生きしている子どもたちの姿がよかったという話」をたくさん聞いたそうです。とてもよかったです。「小学生はもちろん,一緒に参加していた保護者も喜んでい」たそうです。とてもよかったです。
 こういう行事などの改革には,とても労力が必要になります。なにせ改革というのは,ひとつの予想・実験です。その実験が失敗(実験には失敗がないのでこの言い方はおかしいが)することは,改革を提案した人としては絶対に避けたいところです。だから,みんな改革を嫌います。そして現場は「例年どおり」が通っていきます。
 もっとも,自分なりの改革をして,失敗している(職員のやる気を奪っている)のに気づかない人もいますがね。これは,自分の権力を嵩にかけて職員の同意のない改革(改悪の場合が多い)をしているのですから,無理もありませんが。
 あえて改革して,その実験結果を見る。こういう姿は,若い者にも勇気を与えますよね。自分たちの意見で変えたっていいんだ」ってね。
 まあ,「どうでもいいことは改善せず」という言葉もあるので,改革することには注意も必要です。「その改革に打ち込める自分の余力のがどれくらいあるのか」「その改革でどれくらいの変化が起きるのか」 そんなことをしっかり思考実験しながら,改革していくことが大切なんでしょうね。
 水を差すような事件もあったようですが,それも冷静に考えてみれば,ある方の売名行為なので,あまり目くじらを立てることはないかも。授業時数よりも優先することがあることを示してくれたので,今後は,こちらがそれをどっかで主張すればいい。
 『たのしい授業2020年11月号』進化する「折り染め」のことが載っていました。Sさんも,前からやろうと思っていた,その「広げ水方式」というものを実際にやってみたそうです(子どもたちにとっては3度目の折り染めです)。できあがった作品を見ると,どれもとてもきれいに染まっていたのでビックリしました。折り染めは,普通にやっても充分たのしくできますが,よりクオリティの高いものが簡単にできるということならば,この方法でもやってみたくなります。というか,この方法が折り染めの基礎・基本だと考えた方がいいと思います。この「広げ水方式」は,すごい。折り染め界の革命です!
 3つめの話題は,体育のマット運動について。峯岸さんの本を読んで,付録DVDのシートを使って進めるだけです。ほんとに「まね」。しかし(だから),子どもたちから「やったあ!体育!マットや!」という叫び声が上がるのです。これこそ「優れた教育実践の積み重ね」です。授業研究の科学化です。
 「気持ちは若くても,体はウソをつかない」というお話には,皆さん同意することでしょう。わたしも,55歳くらいから,バスケットのチェストパスを繰り返していたら肘を痛め,その後ばね指が出てきて,膝に水がたまり…と,自分の老いを感ぜずにはいれなくなりました。悲しい現実です。だからこそ,Hさんのように五木寛之の本が気になるのです(^^;) お互い,無理しないように生きていきましょう。
 別紙として子どもたちに持たせる「九九練習チェック表」を持ってきてくれました。2年生算数のメインイベントです。このプリントには,九九の計算式の隣にタイル図も載っているのですが,これについて,いくつか意見がでました。このプリントにあるように10の塊で見ていく普通のタイル図もいいけれども,全体が長方形になるタイル図もいいのではないか。どちらも一長一短があります。これまでの先行実践を調べてみることも必要でしょう。時間があれば,数教協の実践などを調べてみてください。

3 「喃々レポ2020年11月号」 A5  8p  M.O
 まずはバイトの話。金沢大学能登学舎でのお仕事です。学舎に寄るのは週に2回ほどにしてもらっています。往復1時間くらいかかる移動時間がもったいないので。あとは在宅勤務。結果が目に見えるものをつくっているので,これでもOKなんでしょうな。おかげで,外仕事がない季節になっても,ばね指は一向に治りません。月に1度,注射を打っています。病院通いです。これも「体はウソをつかない」です。
 笏谷石(しゃくだにいし)については,わたしにとっては,ここ数年間,気にしてきた岩石です。この緑色凝灰岩の仲間は,珠洲の外浦地区にもあるので,興味深いです。来年度になったら(神さんも退職したら),桜のきれいな頃に,もと岩石採掘場だった場所も見学してきたいと思っています。
 あとは40年前の本を読んでいて気づいたことをピックアップしてきました。今月は,特に,授業書のパターンについての話題です。いまでは,仮説実験授業の中でも,とくにイメージ検証授業と呼ばれているような授業書の話です。こうして昔の文献を読んでいると,授業科学(仮説実験授業がその代表)も少しずつ発展してきているんだなということが分かり,ちょっと感慨深いです。
 また,討論の扱い方についての注意も抜き出してみました。これについては『たのしい授業2020年12月号』に載っていた伊勢革観「ボクの失敗」の記事と重なる感じでしたね。教師自体が,討論病になることの怖さを感じました。と同時に,安定して授業を進めることのできる授業書があるからこそ,授業中の子どもたちのようすにしっかり目を向けて,言葉がけをしていきたいものだと思いました。わたしはもうできませんが…。

4 「わたしの琴線の在処№2」 A5   8p   M.O
 2ヶ月ぶりの「琴線の在処」です。今回は,上のレポートにも一部紹介した『現代教育実践文庫№14たのしい科学の授業Ⅱ』からの引用です。広島大学の城雄二さんの文章を抜いてきました。
 こうして文章を抜きだして,わたしの感想などを付け足していると,痛いはずの指が勝手に動いてどんどん長いレポートになってしまいます。これでもだいぶん削って持ってきているんですが…。
 あと余ったスペースには,「今月データ化した音源」の紹介を書いてきました。今月のテープは,1987年2月末,片山津温泉のホテルで開催された「北陸仮説実験授業入門講座」のものです。けっこう面白いお話があって,特に「小原さん・メグちゃんの対談」は聞きごたえがあります。
 わたしが所持しているカセットテープの音源は,あと2回分あります。12月は「1987仮説実験授業夏の合宿研究大会石川(山中)大会」のものです。乞うご期待!

 わたしのレポートはいつもだらだらと長すぎるので,読んでいると時間がかかってしまいます。これからは,的を絞って発表する必要がありそうです。
 それから,レポートがなくても,話をしたい人,質問したい人もいると思うので,もっと時間を考えながら進めるようにしていきます。これからは,最初に簡単な時間配分をしてから進めたいと思います。もちろん決め決めではないのですが,〈せっかく持ってきたものを紹介できなかった〉ということはなくしたいのです。この日も,楽しそうなカードゲームがあったのにできませんでした。このカードゲームは,忘年会で行います。よろしくね。

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