珠洲たの通信・2004年2月号

2003年度

 まことに久しぶりにサークル通信を出します。道徳の研究発表やら原発のもろもろに追いまくられ「サークルに参加しているとき」のひとときが一番ゆったりできる時間でした。仮説実験授業に関するレポートもなかなか書けなくて,この2年間は,道徳のレポートがほとんどでしたね。
 今までの2年間の資料を紹介せずにおくのももったいないので,何らかの形で昔のレポートを紹介していきたいと思っています(1月号はあとで出します)。
 今回は東京の電車の中で「え,まだ見てないの,人体の不思議」というような車内広告を見たという話から盛り上がりました。場所はしっかり覚えていませんが,この「人体の不思議展」は,会期が延長され,それでもSさん,Mさんが行ったときにもたくさんの人がいたそうです。献体された死体からとった人体の一部(すべて本物)がたくさん飾ってあったそうです。人体の本物の臓器や人体の輪切りが並べられており,何ともすごい展示会です。胎児も本物が置いてあったそうですが,これだけはちょっとなあと思ったと言っていました。おーこわ。でも,見たい。

■2月の例会の参加者(6名)
K.H(Y村Y中)  T.M(N町M小)  H.H(U町M小)  M.S(U町O小)  M.O(S市H小)  Y.N(Y村Y小)

今月の写真

資料の紹介

1.「5年学級通信」 B5  11ぺ  H.H
 5年生社会科の単元にニュースができるまでというのがあります。その授業の導入の簡単なプランを紹介してくれました。
 ① NHKの総合放送で,一日何回の天気予報をやっていると思いますか。
 ② 予想する
 ③ 実際に一日調べてみる
 ④ 13回という結果→もっとあるだろうなあ
 ⑤ NHKの電話番号を調べて代表者が電話
 ⑥ 結果が分かった
 この授業,とても楽しかった11人,楽しかった8人(22人中)と子どもたちには好評だったようです。朝の5時に目覚ましをかけて調べた子もいたとか‥。Hさんは「自分で予想を立ててから調べると,ただ調べるよりも興味を持って調べられますね」と子どもたちに呼びかけています。
 もう一つは,国語の「熟字訓」を扱ったものです。「七夕」を例にして教科書の問題をしてみたのですがあまり乗り気ではない子どもたち。しかし,国名の熟字訓を出し,亜米利加,伊太利,英吉利と,その国名当てで一挙に学級がヒートしてきて,最後は,みんな「今日の授業は楽しい!となりました。「大変楽しかった」が20名ですからすごいもんです。
 もう一つは,理科の《溶解》の授業の様子でした。
 教師の姿勢として,子どもたちのわいわいやっている様子を,どこまで許容できるかというのをどう持つのか。最近「なんも子どもを大声でおこらんよね」というボクの発言に「わたしおこるのやめてん。おこってもしかたないやん。押さえつけてもなんもかわらんげ」とSさん。やっぱり,その子の自発性を促すような手段を取らせるのが大切ですね。難しいけどね。

2.研究紀要用原稿 B5  2ぺ  H.H
 M小学校はちゃんと研究紀要というものを作っているそうです。そこでその紀要に寄せた文章を持ってきてくれました。「かかわりあい認め合う学級集団づくりに努める」というテーマで書いてあります。
 内容は「わらぐつの中の神様」の授業の1コまです。Hさんは,お互い意見をたたかわせていきなから(話し合いの連続性),話をつなぐポイントを身につけたり,あるいは話し合いが行き詰まったときに別の視点をぽんって出せるような子どもにしたいなあと思って毎年取り組んでいるそうです。究極には「教師がいなくても授業が出来る子ども」を目指しているのですが,なかなかそこまで行かないとか。なかなか一朝一夕で出来ることではありません。

3.『エクセレントな二人と』 B5  4ぺ  M.S
 またまた「○○教室」の話をしてくださいました。この2年間,性格の違う二人の担任となり,「どんな指導課程を使えば効果的なのかを,しっかり勉強させられ,子どもから教えられることが多かった」とSさんはいいます。障害児教育が教育の原点である-と昔からよく聞きますが,本当にその通りだなあと思います。
 サークルがなければ,数の認識やたし算・引き算・掛け算などの指導法も分からなかっただろうなあと思います。でも,今までの口頭でのレポートはあんまり覚えていないので,昨年の夏,レポートにまとめたのを是非見せて下さいね。

4.明治チョコレートの大きさ     話題及びチョコ提供   M.S
 この日はバレンタインデー。そこでSさんはチョコを持ってきてくれました。サークルKに並んでいたのが「明治ホワイトチョコレート」「明治ミルクチョコレート」です。で,みんなで食べているうちに,「あれ,これって何で大きさが違うの?」という疑問が出て来ました。内容量もチョコ一つあたりの重さも同じなのに,パッケージが薄くて長いのと,やや厚くて短いのがあるのです。
 で,みんなで予想をしました。そこで出て来たのは,
 ① 目の不自由な人のためにホワイトとミルクの区別が付くようになっている
 ② 作られている工場が違うから,そのラインの違いで大きさが違う
 ③ とけやすさなどの関係から,わざと厚みのあるものにした
 ④ 高級感を出すために違いをつけた
などです。
 早速,パッケージの裏に出ていたフリーダイヤルに電話をかけてみました。
 が,携帯からはフリーダイヤルでかからないみたいで断念。
 後ほど調べてみることにしました。
 さて,その結果は…。

 Sさんがメールで尋ねてくれました。
 そのメールは,この通信の最後に書いておきますね。

5.3年選択数学<図形と証明>感想集 B5  2ぺ  K.H
 今年1年間,3年選択数学を持ち,時々,仮説実験授業の授業書をしてきました。「振り返ると木曜の6限めのこの時間はとても楽しみでした」というHさんの生徒との授業への気持ちが温かくていいですね。担当の教師からこんな感想をもらった生徒さんたちもきっと暖かくなると思います。生徒さんたちの感想の中に「数学の奥の深さがわかってよかった」というのがあったけど,こういう気分をふつうのクラスの授業にもひろげていければいいですね。

6.『こだわってみた「ねんさする」・中間発表』 A4  8ぺ  M.O
 さてさて,職員室の話題から始まった「ねんさ」という言葉の語源というか使われ方というか,それを身近な友達に聞いてみたものを一度まとめてみました。
 結果としては,「ねんさ」というのは,「念査」と書くらしいこと。使っているのは,どうも富山県と石川県の教員仲間が多いらしいこと。この2つが分かりました。しかし,なぜ福井は知らないのか。なぜ,全国にも少しは使っている人がいるのかは,分からずじまいです。
 実は,もっと広く全国の情報を得たくて,小松のKさんの勧めで「たの授メーリングリスト」に入りました。そこで,たくさんの人から反応があったので,次回にまとめてきます。

7.「MY BOOK 2月号」 B5  3ぺ  K.H
 Hさんは,次の3冊を紹介してくれました。
○義家弘介著『ヤンキー母校に生きる』(文藝春秋,1400円)
○五木寛之著『百の旅千の旅』(小学館,1333円)
○斎藤孝著『読書力』(岩波新書,700円)
 中学生の時に,担任の先生から「読書をすると自然に品格が備わってきて賢くなるよ」と言われてからなるべく本を読むようにしていたといいます。そのあたりが,大学生時代から読書をし始めたボクとの違いですね。『読書力』がお薦めらしいので,皆さんも読んでみてください。また,感想があったら話を出してね。

8.「今月の本棚・2004年2月号」  B5 4ぺ M.O
 ボクの紹介は,以下の6冊です。
○莫邦富著『中国「新語」最前線-インターネットから性風俗まで』(新潮選書,2002,269ぺ,1200円)
○長田浩昭他編著『いのちを奪う原発』(東本願寺,2002,122ぺ,500円)
○いかりや長介著『だめだこりゃ』(新潮文庫,2003,257ぺ,438円)
○居作昌果著『8時だヨ!全員集合伝説』(双葉文庫,2001,277ぺ,524円)
○田中耕一著『生涯最高の失敗』(朝日新聞社,2003,228ぺ,1200円)
○山本進編著『落語ハンドブック・改訂版』(三省堂,2001,272ぺ,1650円)
 今回は,ドリフターズ関係が2冊あります。一気に読みました。DVDでドリフターズが復活し,それを見たいんだけど手に入れるのを迷っている中で,とりあえず本を読んでからと思ったわけです。今回の本はどの本も読んでソンはしませんよ。これホント。特に田中さんの初めての著作がおもしろいです。

 まずは,明治製菓からのメールを。

 この度はお問い合わせをいただきありがとうございます。 「ミルクチョコレートとホワイトチョコレートのサック(入れ物のこと<引用者注>)の違い」につきましてお問い合わせをいただきました。いろいろ悩ませてしまいましたが、工場の設備の違いによりサックの形も違ってしまいました。その他の理由はございません。明治製菓では、お客様からいただきましたお問い合わせ等は今後の商品作り等の参考にさせていただきます。お気軽にお問い合わせ下さい。

 なんか期待はずれの感もありましたが,おもしろかったです。今後,もしかしたら目の不自由な人用の「チョコ」のサックが出現するかも…。

 このほか,サークルでは「自分と違う視点でものを解釈している人のものをみると,自分では気づかないことがあり,目から鱗のことがある」「人のことを日記に書け」という実践の紹介などがありました。またNHKの売店で2000円くらいで手に入れた高さ15㎝ほどの「ネオン・ボール・ランプ」(いわゆるサンダー・ボール,紹介:O)や,大きな耳(N)という見せ物グッズもありました。
 この日は,いつも行く「喫茶・オランダ」が閉まっていて,サークルを5時に終わらざるを得ず,発表できなかったレポートもありますので,それは次回に紹介したいと思います。
 さて,次回のサークルですが,メールでお聞きしたところ柳田植物公園・満天星でやりたいという方が多いので,そちらの方を会場にして行います。午後4時からは,
 天文学講演会「南極と日食の魅力」
   講 師:小池田洋子さん(金沢星の会)
   入場無料 予約必要なし

というものがあるそうなので,そこに合流することにします。どんな話が聞けるか今から楽しみです。

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