以前の「珠洲たの通信」をアップしようと思ったら,なぜか,この月には前書きがありません。しかも,ころころは,スムーズに発行していたわけではなさそうです。忙しかったのかなあ。(2022/09/29記)
■5・6月の例会の参加者
K.H(Y村Y中) T.M(N町M小) M.S(U町O小) M.O(S市H小)
資料の紹介
1.「数学の授業の感想を聞いてみました」 B5 6ぺ K.H
中学1年生~3年生の生徒さんたちに,4月から1ヶ月間,数学の授業を受けての感想を聞いてみたそうです。中学2年生は,少人数クラスの基本コースの生徒で,中学3年生は発展コースの生徒の感想です。その他,中学1年と,中3選択数学の生徒のものもあります。
中2の子たちが何人も「H先生が真面目に見えたけど,ギャグを言うのでビックリした」という感想を書いていましたが,ギャグをいうHさんの姿にボクもビックリです。中2の<基礎コース>の子どもたちには「今のペースでよい。昨年より分かりやすくなった」と概ね好評のようですが,中3の<発展コース>の生徒の感想を読むと「見回ってくれるので質問しやすい」という意見があるものの,「進度が速すぎる」という子も何人かおり<発展>というものが負担になっている一面もあるのかも知れないなと思いました。
現在,「学力向上フロンティア推進」で,いろいろとやっている学校が能登にも数校ありますが,少人数であることが,即,学習の成果をあげ,今まで以上に子どもたちが勉強するようになるとはとても思えません。マイナスのダメージを与えることも視野に入れた研究をして欲しいと思います。
一方,選択数学で仮説実験授業《本当の数,ウソの数》をやっている中3では,歩測で正確な地図が作れることにビックリしながら,「また,プリントをしたいです」と言っていて,「ゆったりと数学の良さに触れる授業って大切だな」と思いました。
2.「チョウの数え方は<○○頭?>」 B5 2ぺ M.O
市郡の理科部会で話題となった「チョウの数え方」。チョウを数えるときに,「匹」と呼ぶこともあるけど「頭」と呼ぶこともあるという。そこで<なんで「頭」などと呼ぶのか>と気になったので,インターネットで調べてみました。予想して調べたので楽しく調べ物ができました。こんな疑問にすぐに答えを出してくれるネットの世界は,ボクにとってなくてはならないものとなっています。本当に便利だねえ。
また,これを調べている途中で「雑木話」というサイトを見つけました。いろいろな疑問を出し合い,答えもいろいろな方面の人が答えてくれるというサイトです。このサイトの運営をしている方は,中学校の数学の先生で星田直彦という方です。本も何冊か書いていますので,あとで紹介しますね。
3.「総合的な学習の評価について」 B5 4ぺ M.O
基礎・基本があっての「総合的な学習」であることは,以前にもレポートで述べました。
今回のレポートは,その基礎・基本が<仮に>あったとして,現在本校で進められている「総合的な学習」の<評価>をどのように考えるかということを校内研修の資料としてまとめてみました。たいへん硬い文章で,申し訳ありません。
しかし,「総合」でホントにいろんな力が子どもたちに身に付くんかなあ。教師の自己満足のような気がするけど…。
ボクは,仮説実験授業を大きな柱にすればいいと思っているのですが。たとえば,今月のHさんのレポートにもあったように,数学の時間に伊能忠敬にふれて,感動的な感想を中3の子が書いている姿を見ると,まさに教科の枠をこえ,しかも体験も取り入れた「総合的な学習」の姿だと思いませんか?
4.『たからmikke通信』№18,19 B5 5ぺ M.O
昨年から,本校の職員に向けて発行している校内研修通信「たからmikke通信」の№18,19を持ってきました。内容は,「道徳教育の理論編・その3」と「教室で読み聞かせ:子どもの作文珠玉集の紹介」の2本です。いずれも,校内の道徳教育研究のための基礎知識と授業で利用できそうな本の紹介です。
今年は級外でもあり,学級通信も書かなくていいので,こういう通信は,自分でも楽しく書いています。基本的に誰かに向けて文章を書くのが好きなのかなあ。
5.「今月の本棚・2003年5月号」 B5 4ぺ M.O
紹介した本は,
●山中康裕著『ハリーと千尋世代の子どもたち』(朝日出版社,2002,1300円)
●西岡常一著『木に学べ-法隆寺・薬師寺の美』(小学館,1991,251ぺ,720円)
●田村尚著『プレゼンテーションの技術』(TBSブリタニカ,1987,1300円)
●梅原猛著『梅原猛の授業・仏教』(朝日新聞社,2002,258ぺ,1300円)
●梅原猛・稲盛和夫著『新しい哲学を語る』(PHP研究所,2003,221ぺ,1300円)
●手塚治虫著『ブッダ・全12巻』(潮ビジュアル文庫,1992,各500円)
●山口幸夫著『エントロピーと地球環境』(七つ森書館,2001,165ペ,1300円)
の7冊です。山中氏の『ハリー…』は<前思春期>という概念を示しながら,現代の子どもたちに持って欲しい<生きる力>について書かれていました。なかなかお薦めの本です。
また,梅原猛さんの本は,今まで読んだことはありませんでしたが,道徳教育について考えている中でたどり着いたものです。
6.「<1の壁>を抜けると…」 B5 4ぺ M.S
今年も「○○学級」の担任になったSさん。今年1年間,またまた教育の原点に返ったお話が聞けるものと期待します。
さて,今回は,引き算のお話です。
「10の補数」に関しては,昨年度からしつこいくらいにやっていたのが功を奏し,リズム良く身についていったようです。
「5から8は引けません。1本さん,へんし~ん。8のお友だちは2。2と5で7」とね。
ただ,10の位が1ではなく,2以上の場合にも(何本かの内の1本が変身しただけなのに)10の位の数をゼロとしてしまうクセがなかなか抜けなかったようです。最初の印象(1本が変身してしまうと10の位はゼロになる)が強すぎたのでしょうかね。
水道方式の立場で考えると,水源地としては,10の位が1以外の整数であるべきです。10の位が1なのは特殊な形なので,あとでやるべきだったのはないかと思います。しかし,特学にはそれが通用するのかどうかは分かりません。ただ,そこもクリアしながらの水道方式ではないかと思っているのですが,どうなのでしょうかね,そのあたりは。
Sさんの最後の感想を読んで考えさせられました。
この引き算一つとっても,いろいろ違う。これは別に特学に限らない問題だろうなと思う。2人いれば2人の,25人いれば25人のそれそれがあって当然だと思う。ただ少し違うのは,時間をかけられるということかな。…中略…(でも,教師は)教科書があり,進度が気になり,まだかなりの子が分かっていないけど,次に行くしかないなあと見切り発車するのではないだろうか。…中略…矛盾だらけの毎日。
特別支援教育が本当にインクルーシブになったとき,このあたりの問題は少しは解決するのかも知れませんね。
7.「MY BOOK 6月号」 B5 1ぺ K.H
『たのしい生活指導』(仮説社)の紹介をしてくれました。生活指導の常識的なイメージを変えさせれくれる「画期的な本」だそうです。まずは,しつけではなく,まずは,たのしい授業からという発想が大切だという石塚さんの主張に,「そのとおり」とうなずく珠洲たのメンバーでたちでした。
その他に,昔(大正時代)の指導要録のカード,平坂中職員N氏「いつも心に太陽を」の紹介などがありました。「いつも…」は犬塚さんの理科準に来る生徒をめぐっての職員会の様子がいきいきと書かれており,結果がどうなるのかとドキドキしながら読みました。
話は変わりますが,サークル通信の発送方法が変わりました。
サークル通信は,今までどおりOが自分の意見を交えながら書いていきますが,通信の発送はSさんにお願いしました。自分の分だけでなく,他に広めるために複数部送って欲しいという方は,Sさんに言ってください。紙版サークル通信は,同僚に広めるときにはどうしても必要だと思います。なお,ホームページに掲載するのは,これからもOがやります。今のところ,郵送料は必要ありませんが,切手がなくなり次第,一人あたり1000円を集めたいと思います。その時は,よろしくお願いします。
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